私が本格的にコーヒーを始めたとき、初めて購入したのが「カリタ式ドリッパー」でした。
1~4人分サイズでサーバーが付いており、しかもアイスコーヒーも淹れられるという欲張りなセットでした。
ここからコーヒー器具を揃え始め、今では専用の食器棚を用意しなければいけないほどに増えてしまいました。
私がコーヒーに夢中になったのは、あのとき「カリタ式ドリッパー」を手に入れたからです。
初めて自分で淹れたコーヒーが美味しかったから、ここまでコーヒー沼にどっぷり浸かることになったのだと思います。
家族でコーヒーを楽しむ時は大きめのドリッパーを使いますが、一人分のコーヒーを淹れるには1~2杯用サイズのドリッパーがおすすめです。
今回この記事では、「カリタコーヒードリッパー101-D」をご紹介します。
実際に使ってみた感想を嘘なく紹介しますので、購入をご検討なら参考にしてください。
カリタコーヒードリッパー101-Dは「台形ドリッパー」と呼ばれており、底にある「三つ穴」が特徴です。
抽出されたコーヒーは側面に配置されたリブ(溝)を通ってドリッパーの底に落ち、配置された三つ穴からサーバーに溜まる仕組みです。
底に配置された「三つ穴」はご覧のとおり。
側面のリブはドリッパーの底面に向けて刻まれており、コーヒーの「旨味」をバランス良く抽出する構造となっています。
カリタコーヒードリッパー101-Dを裏面から見るとこんな感じです。
一つ穴の「メリタ式ドリッパー」に比べてコーヒーの落ちる速度が早いため、お湯を注ぐスピードで抽出をコントロールする必要があります。
カリタコーヒードリッパー101-Dの台形に合わせて、カリタ純正のフィルターを使用します。
触ってみると分かりますが、カリタフィルターは素材が薄く、キメが細かく作られている印象です。
そのため、「挽き目」が細かすぎるとフィルターが目詰まりを起こしてしまい抽出に時間がかかってしまいます。
そこで、写真のような「粗挽き」にするのがおすすめです。豆の種類や焙煎度によって違いはありますが、粗挽きにすることで味わいはクリアにあります。
濃い目のコクがお好みなら、ややコーヒー粉の量を多めにすると良いでしょう。
カリタコーヒードリッパー101-Dで使う豆の量は一人分で10g。
「粗挽き」にするとアッサリとした味わいになってしまいます。
しっかりとした味わいのコーヒーがお好みなら、豆の量を13~15g程度で淹れるのがおすすめです。
以下の動画もご覧ください。
カリタコーヒードリッパー101-Dのメリットをあげるなら、焙煎度の応じた豆の特徴を引き出しやすい点だと思います。
深煎りの豆なら「苦味」や「甘み」が感じられ、浅煎りなら「フルーティ」な味わいを引き出すことができるのです。
もちろん、ある程度のドリップテクニックは欠かせませんし、粉の量や挽目も美味しく淹れるには必要不可欠です。
しかし、ハリオV60よりは安定した抽出ができると思います。
ペーパードリップで淹れるコーヒーが初めてという方であっても、安定して美味しく淹れられるのが「カリタコーヒードリッパー101-D」のメリットだと思います。
カリタコーヒードリッパー101-Dのデメリットはとくに思いつきません。
ペーパードリップ初心者の方でも、安定した味わいのコーヒーを淹れることができるからです。
ドリッパー自体にデメリットは感じられないものの、カリタフィルターには幾分の不満を感じています。
それは、「フィルターを開きにくい」ということです。
フィルターの素材が薄く作られているため、なかなか手で広げることができません。
「ハリオフィルター」のような突起が付いていると開きやすいのですが、カリタフィルターは上下2枚のフィルター素材が密着しているため簡単に広げられないのです。
また、フィルターの目が細かいため「粗挽き」にしなければ「目詰まり」を起こしてしまいます。
しっかりとした味わいを楽しみたいなら、カリタフィルターで淹れるのは少し難しいように感じます。
あっさり目のコーヒーがお好みなら、カリタコーヒードリッパー101-Dはおすすめできます。
「粗挽き」の豆を使って淹れると、雑味の少ない飲みやすいコーヒーを淹れることができるからです。
また、浅煎りの豆を使った「フルーティ」な味わいのコーヒーがお好みの方にもカリタコーヒードリッパー101-Dはおすすめです。
浅煎りの特徴を引き出すには「粗挽き」が丁度よいため、細かい目が特徴のカリタフィルターこそが最適だからです。
とくに、女性は「しっかり目」の味わいよりもクリアな味わいを好む傾向です。
我が家でも、妻は「薄め」を好んで飲んでおり、カリタフィルターで淹れるコーヒーを美味しいと言ってくれます。
「濃いめのコーヒー」が苦手な方や、「フルーティな味わいのコーヒー」がお好みなら、カリタコーヒードリッパー101-Dと純正フィルターの組み合わせをおすすめします。
純粋にペーパードリップを楽しみたいなら、カリタコーヒードリッパー101-Dはおすすめしません。
それほどシビアなドリップテクニックは必要でなく、ペーパードリップが初めてという方でも旨いコーヒーを淹れることができるからです。
一方で、ハリオV60はペーパードリップのテクニックで味わいをコントロールできるという特徴を持っています。
注湯量や温度、豆の挽目や種類によって味わいの幅がとても広いと思うからです。
私もペーパードリップを初めて最初の頃はカリタドリッパーしか使っていませんでしたが、今は時々しか使っていません。
美味しく安定した味わいのコーヒーは淹れられるものの、「何かが足りない」と感じてしまうためです。
本格的にドリップテクニックを追求するなら、カリタコーヒードリッパー101-Dではなく、ハリオV60で繰り返し練習するのがおすすめです。
今回は、1~2杯分のコーヒーを淹れるのに最適な「カリタコーヒードリッパー101-D」をご紹介しました。
カリタはドリップで失敗することが少なく、初心者の方でも手軽に美味しいコーヒーが淹れられるドリッパーです。
一台持っていると色んな場面で重宝しますし、他のドリッパーで淹れたコーヒーとの違いを楽しむのも良いでしょう。
価格も安価でどこでも手に入りますので、ペーパードリップを本格的に始めるならおすすめの一台だと思います。