ウガンダ【ルウェンゾリ】ドンキーナチュラルの生豆を、片手鍋で焙煎しました。
今回取り寄せた生豆は「サンプル品」として販売されているものを選び、100gずつ焙煎度を変えて仕上げることを目指しました。
今回ローストした生豆は「浅煎り」から「中煎り」がおすすめであったため、深煎りは一切考慮しませんでした。
焙煎度が上がれば「チョコレート感」が出てくることは分かっていましたが、それ以上に「ベリー感」が強く現れる焙煎度に仕上げたかったからです。
サンプル品として取り寄せたため、深煎りにした味わいは体験できませんでしたが、「ベリー感」が好きな方にとっては焙煎時間等において参考になる部分もあるかと思います。
ウガンダルウェンゾリドンキーナチュラルの生産地は、ウガンダ西部ルウェンゾリ山脈の国立公園周辺です。
コーヒーの栽培は標高1,200~1,800メートルで、ブコンズ族の零細生産者によっておこなわれています。
栽培期間中は化学肥料・農薬が一切使用されていません。
精製は「ナチュラル」を採用しており、フルーティーな味わいであることが特徴です。
栽培地から精製拠点までの運搬には「ロバ」が活躍しており、前向きな生産者の皆さんによって高品質な生豆が生産されています。
ウガンダコーヒーのおすすめ焙煎度はライトロースト~フルシティロースト。
ナチュラル精製の特徴である「ベリー感」が感じられる焙煎度を狙います。
「3秒加熱して撹拌する」という、いつもの焙煎ルールでスタートしました。
火力は中火(弱)に設定し、加熱し過ぎないよう豆の状態を注視しました。
1ハゼが始まったのが7分30秒。そして、そこから2分程度パチパチが続いて2ハゼに突入しました。
1ハゼの終わりが非常にわかりにくかったです。
ミディアム~ハイローストを狙いのため、豆の状態から判断して煎り止めしたのが9分50秒。
火の通りが早い豆であると感じました。
実際、「3秒加熱して撹拌する」というパターンで焙煎しましたが、豆の表面に「焼きムラ」ができてしまいました。
加熱時間を短くし、火力も若干抑えめに調整する必要がありそうです。
ウガンダコーヒーの焙煎度を「ミディアムロースト」で仕上げた場合の味わいは、「ベリー感」が思ったより際立っていない印象でした。
そもそも香りが少なく、「ナチュラル精製ってこんなものなんだ」というのが正直な感想でした。
たしかに「ベリー感」を感じることはできましたが、それと同じ程度に「ナッツ感」の存在が大きかった。
豆自体の香りが少ないため、全体的に「キレイな味わい」といえるかもしれません。
酸味の元となる「ベリー感」は渋みをともなうものではないため、スッキリとした味わいになっています。
この酸味は冷めてからも嫌な感じはしないため、淹れたてはもちろん、ゆっくり味わう分にも楽しめるコーヒーといえます。
豆を挽いているときには「チョコレート感」が鼻孔をくすぐってくれましたが、ドリップしてみると存在が消え失せてしまいました。
ハイローストで焙煎した場合、「チョコレート感」と「ベリー感」がどの程度感じられるのかが楽しみです。
ウガンダコーヒーの焙煎度を「ミディアムロースト」で仕上げた場合の味わいは、正直、どっち付かずな味わいになってしまいました。
「ベリー感」が影を潜め、個性の薄い印象を受けたからです。
どちらかと言えば、ミディアムローストの方が「ベリー感」が際立っているのでおすすめと言えるでしょう。
場合によっては、「シナモンロースト」くらいフルーティーさを真ん中に持って来ても良いかもしれません。
粉の量を多めにドリップすれば、あるいはベリー感の奥にある味わいを感じ取ることができたかもしれませんが、ハリオV60を使った抽出では個性を引き出すことができませんでした。
ドリッパーの選択を誤ったと言えなくないため、浸透時間を長く持てる「メリタ」のドリッパーの方が「浅煎り」に対しては有効かもしれません。
今回は仕入れ量の関係から「深煎り」にした場合の検証は行っていませんが、ナチュラル精製の特徴を引き出すなら「浅煎り」をベースに考えた方が良いと思っています。
今回は、ウガンダ【ルウェンゾリ】ドンキーナチュラルを初めて焙煎しました。
焙煎度は「ベリー感」が強くあらわれる「ミディアムロースト」と「ハイロースト」です。
気になる味わいについては、私が経験したコーヒー豆のなかでは抜群にフルーティーなものであり、リピートしたい品種の一つとなりました。
冷めても雑味を感じない酸味は、じっくり味わうことの多い私にはピッタリだと思ったからです。
一方、ウガンダ【ルウェンゾリ】ドンキーナチュラルの片手鍋焙煎は、正直なところ少し難しく感じました。
火力を下げて焦がさないように気をつけていたつもりでしたが、実際の焼き上がりは「ムラ」が目立つ仕上がりとなったからです。
次の機会があれば今回の経験を参考にして、火力と撹拌のバランスを色々と試してみたいと思います。