タイムモアC2手挽きコーヒーグラインダーといえば、コーヒー通なら知らない方がいないほど人気のコーヒー器具です。
私もコーヒー歴はそれなりに長くなってきましたが、タイムモアC2にはなかなか手が出せませんでした。
本体価格がそれなりに高く、「評価しない声」も少なからずあったからです。
これまで、一人飲みなら【カリタ】ミニミル、多めに淹れる時は頂戴物の【スポング】で挽いていましたが、粒度調整の幅が広く、安定感のあるタイムモアC2はずっと気になっていました。
そして今回、ついにタイムモアC2手挽きコーヒーグラインダーを購入するに至りましたので、実際に使ってみて感じたことを嘘なく紹介していきたいと思います。
タイムモアC2手挽きコーヒーグラインダーの底面の画像です。
タイムモアのロゴマークがカッコいいですね。
こちらがパッケージ画像です。グラインダー本体の他に「合格証」や「保証書」、メンテナンス用の刷毛と専用ポーチが入っています。
パッケージのサイズはコンパクトで渋いデザインなので、プレゼント用としても喜ばれそうです。
ちなみに、パッケージの表面右上にある「日本版」というシールが貼ってある商品を選んでください。
非正規の商品ですと「日本語」の説明書が付いていないようですし、素材が破損しやすいなどのトラブルも報告されています。
こちらが「合格証」と「保証書」、日本語で書かれた説明書になります。
付属のメンテナンス用の刷毛は、毛先が長くて柔らかいので扱いやすいです。
左下の写真がコーヒー豆の投入口になります。
ひっくり返すと、右下の写真にあるような粒度調整ダイヤルが付いています。
こちらがハンドルの写真です。グラインダー本体の「フタ」も兼ねた設計となっております。
軸の部分には「ベアリング」が組み込まれており、とてもスムーズにハンドルを回す事ができました。
また、豆を挽き終えるとハンドルへの負荷がスッと回転が軽くなるため、「挽き終わり」がとても分かりやすいです。
商品説明により大体のサイズは分かるかと思いますが、メジャーを当ててサイズ感が分かる写真をまとめました。
タイムモアC2手挽きコーヒーグラインダーの場合、使用後はハンドルをポーチに収納する前提でつくられています。
そのため、ハンドルを畳んで収納することができないという一面はありますが、専用ポーチにピッタリと収まるため問題ありませんでした。
タイムモアC2手挽きコーヒーグラインダーの心臓部ともいえる「粒度調整ダイヤル」です。
この写真では確認できませんが、内部にある刃とつながっており、細かな調整で豆の挽目を変えることができます。
他の方のブログでも見かけますが、タイムモアC2手挽きコーヒーグラインダーを語る際、「1クリック」という表現に出会ったことはないでしょうか?
何となく想像してはいましたが、使ってみなければ何ともいえない状況だったので、正直なところ「調整が難しいのでは?」と予想していました。
結論から申し上げますと、「1クリック」とは「1目盛回すこと」と同義です。
説明書にも「1クリック」と書かれているため、実際に使ってみた皆さんも同様に説明されていますが、ダイヤルを回すたびに「カチッ、カチッ」音が鳴りますので、使って頂けるとすぐに理解できると思います。
器具に合わせた挽目
ちなみに、粗挽きでの使用が前提となる「パーコレーター」もフレンチプレスと同じ数値でOKです。
詳しい使い方については、以下の動画をご覧ください。
「カチッカチッ」という音も収録しておりますので、粒度調整のイメージがしやすいはずです。
タイムモアC2といえば、何といっても「ボディ」と「粉受け」がアルミニウム合金でつくられており、手に触れたときの感触は「剛性」そのもの。
思わず笑みが溢れてしまうくらい、完成度の高さがヒシヒシと伝わってくるようです。
また、質感をさらに高める要素としての「重量感」が更なる興奮を呼び起こします。
「粉受け」と本体の接続はネジ式でおこないます。右に回すと締まり、左に回すと「粉受け」が取り外せる仕組みです。
取り付けの際には、若干注意して頂きたいことがあります。
「粉受け」と「本体」はどちらも金属製であるため、真っ直ぐねじ込まないと「ネジ山」を潰してしまう可能性があるのです。
「ネジ山」が潰れてしまうと、本体と「粉受け」が閉まらなくなってしまいます。
ゆっくりと取り付ければ問題ありませんので、急いで操作しないよう気をつけてください。
とはいえ、総合的な評価は「◎」抜群の質感と期待以上の重量感は、「買って良かった」という気持ちを強固なものとしてくれました。
他の購入者レビューでも紹介されていましたが、タイムモアC2の「挽き心地」は想像していた以上に素晴らしいものでした。
「ガリガリ」とか「ゴリゴリ」という表現ではなく、「ザクザク」とか「サクサク」というイメージだったからです。
私自身それほど多くのグラインダーを使ってきたわけではありませんが、豆を挽くことは「擦り潰す」ことだと思っていました。
しかし、タイムモアC2の挽き心地はまったく違っていました。「擦り潰す」のではなく、「刻む」という言葉がしっくりくる使い心地だったからです。
この感覚は、実際にハンドルを回して挽いてみると分かるのですが、他では見られない抜群の切れ味こそが「キメの揃った粒度」を支えているのだと感じました。
手挽きグラインダーは大きく分けると2種類あります。
ごく一般的な「ミル」といわれるものと、「エスプレッソ用」として販売されている細かく挽けるタイプです。
私が初めて購入した【カリタ】ミニミルも一般的なタイプに属しています。
一般的なミルの挽目は「粗挽き」から「細挽き」には対応しているものの、エスプレッソに推奨される「極細挽き」に挽くことはできません。
粒度調整の幅がせまく、そもそも刃の構造が対応していないからです。
一方、タイムモアC2はエスプレッソ用の粒度にも挽けることが特徴のグラインダーであり、粒度の揃った「極細挽き」に挽くことができます。
ただ、厳密にいうとエスプレッソ用までの細かさに挽けるわけではなく、「直火式マキネッタ」を淹れるには何とか適合しているという感じです。
いずれにせよ、1本でさまざまなコーヒー器具に合わせて細かい粒度調整が可能なタイムモアC2は優れた商品であることは間違いありません。
タイムモアC2のデメリットをあげるとすれば、「静電気」によってコーヒー粉が粒度調整ダイヤルや粉受け内部に付着しやすいという点だと思います。
この記事を書いている現在が11月後半であり、乾燥しやすい時期であることを考えると致し方ないのかもしれませんが、やはり静電気問題はタイムモアC2でも存在しました。
ただ、コーヒーグラインダーと静電気との関係は「永遠のテーマ」であり、どんな高級グラインダーでも同様の現象が現れます。
静電気を軽減する方法として「コーヒー豆に水を霧吹きする」という方法を取っている方もいらっしゃいますが、おすすめしません。
そもそも、タイムモアC2は「水洗い厳禁」です。
材質が金属である以上「サビ」の原因となる水分は絶対に避けなければいけません。
具体的な方策がない以上、静電気の発生は避けることはできず、上手く付き合っていくことは「義務」と言って良いでしょう。
さしたるデメリットとも言えませんが、タイムモアC2も「静電気問題」は確実に存在していますので、そのうえで購入をお考え頂ければと思います。
タイムモアC2は、ちょっと「コーヒー沼」に浸かり始めたという方におすすめします。
本体価格以上の質感と重量感、そして幅広いコーヒー器具に合わせた粒度調整ダイヤルは、コーヒー器具をアレコレ購入し始めたあなたの心をブチ抜くこと間違いありません。
私を含め、初めて購入したコーヒーミルはお手頃で使いやすいモデルであったと思います。
「豆を挽いてコーヒーを淹れる」という体験自体が特別であり、「とりあえず挽ければ良い」という感覚で手に入れた方が強いと思うからです。
しかし、ここから一歩深いところまで浸かってしまうのが「コーヒーの魅力」であり、怖いところといえます。
気がつけば、同一メーカーでサイズ違いの「ドリッパー」を何個も揃えてしまったりするからです。
ここまで来ると、普通の感覚に戻ることは容易ではありません。すでに「コーヒー沼」にどっぷりと浸かってしまっている可能性が高いからです。
話はズレましたが、タイムモアC2は1本持っているだけで気分は上がりますし、間違いなく「美味しいコーヒー」が淹れられると思います。
また、少々マニアックな方にはドリップバッグ作りにも重宝することを申し添えておきます。
「粉受け」の形が筒状なので、挽いた粉をそのままドリップバッグに入れられるのです。
目の前に広がる「コーヒー沼」を見ても全く動じないあなたには、間違いなくタイムモアC2はおすすめのグラインダーです。
タイムモアC2は、いわゆる「マニア向け」のグラインダーです。
そのため、「コーヒーを豆から挽いて淹れたい」という純粋無垢なあなたには過剰な出費となるためおすすめしません。
私もコーヒーにこだわり始めてから知ったのですが、コーヒーは豆から挽いた方が圧倒的に美味しいのです。
市販されている「粉」と比較するととても良く分かります。
さらに、「自家焙煎」した豆を挽いて淹れると更なる驚きが待っているのですが、コーヒーは豆から挽いて淹れるだけで抜群の美味しさを知ることができるのです。
毎日飲むコーヒーだから、少しだけ手間をかけて美味しいコーヒーを淹れたいと思っている方には、タイムモアC2はあまりにマニアック過ぎて後悔が先に立ちます。
いま使っているコーヒーミルが寿命を迎え、新しいミルが必要になった時にタイムモアC2が気になったら、そのとき初めて購入を検討してください。
毎日おいしいコーヒーを飲みたいという純粋な考えのあなたなら、今お使いのミルを大切に使い続けられることをおすすめします。
タイムモアC2の購入について、一つだけ注意して頂きたいことがあります。
それは、「日本版」とパッケージに記載がある商品を選ぶということです。
タイムモアC2を購入するにあたり、通販サイトをじっくり見てまわってみたのですが、いろんな情報が錯綜しており、どこで買うべきか非常に迷いました。
商品名は「タイムモアC2」であっても、説明文書が日本語的におかしかったり、「取扱説明書の記載が英語と中国語しかなかった」というレビューも散見しています。
つまり、日本向けでない商品も検索にヒットするため、間違った購入先から買ってしまった方が結構多いようなのです。
そのような理由から、購入先については慎重に検討したうえで「おすすめ商品」というラベルが付いた出品先から購入することになりました。
以下のリンクからは「日本版」タイムモアC2の商品ページに飛べます。
タイムモアC2の購入先はとても分かりにくいため、間違った出品先から購入しないよう注意が必要です。
今回この記事では、TIMEMORE【タイムモア】コーヒーミルC2手挽きコーヒーグラインダーを徹底的にレビューしてきました。
繰り返しになりますが、タイムモアC2は本当に良い商品だと思いました。
とても使いやすく、キメの揃った粒度で挽けるグラインダーは他にないような気がします。
価格はそれなりに高価な方に入りますが、コーヒー器具に合わせて細かい粒度調整が可能であることを考えると、かなりの「高コスパ」です。
剛性も十分な印象ですし、何より一台持っているだけで気分も高揚すること間違いありません。
また、ちょうど2杯分のコーヒが挽けますので、一人で多めに淹れて楽しむこともできます。
C2を相棒に迎えて、コーヒーライフをさらに充実させて頂けたらと思います。