自家焙煎コーヒーの美味しさに目覚めたら、次はオリジナルの自家焙煎コーヒーを楽しんで見てください。
家で焙煎したコーヒーの味わいは、これまで経験したことがないほど美味しく感じるはずです。
「自分でコーヒーを焙煎するなんて考えられない」と思われるかもしれませんが、コーヒーの自家焙煎は意外と簡単に出来ます。
なかでも「フライパン焙煎」は、家にある普通のフライパンがあれば焙煎できてしまうのです。
少し煙が多く出ますので換気に気をつける必要はあるものの、自分で焙煎した豆で淹れるコーヒーは格別です。
そこで今回この記事では、フライパンを使ったコーヒー自家焙煎をご紹介します。とても簡単ですので、是非チャレンジしてみてください。
初めての自家焙煎なら、フライパンを使うのがおすすめします。
豆の煎り具合が直に見えるため、焦げ付きを防げるからです。
私は、初めての焙煎ではフライパンに揚げ物用に使う「アミ」を被せました。
チャフ(生豆の皮)が弾け飛ぶと思っていたからです。
実際にはチャフが飛び散るようなことはありませんでした。
豆が加熱されると徐々にチャフが剥がれて、フライパンの表面にフワフワ浮き出してくる感じです。
初めて焙煎した際は、炒飯を炒めるようにフライパンを揺らしていました。
しかし、プロの方が公開されている動画を拝見すると無駄な動作だったようです。
基本的な焙煎の動作は、
この動作を繰り返すと、20分くらいでお馴染みの焼色が出来上がります。
表面を均一に焼けるようになるまでには経験が必要ですが、豆の状態を見ながら焼けるので、フライパンは初めての方に最適だと思います。
フライパン自家焙煎の様子は、ユーチューブチャンネルにノーカットでアップしております。
ちょっと長い動画ですが、焙煎時間や煎り具合の参考にしてください。
焙煎直後の豆は、スス臭くて美味しくありません。
豆の内部からガスが発生するため、数日間おいてガスが落ち着くのを待ちます。
私は、焙煎後は3日間くらいタッパーに入れておきます。
このとき、ガスが内部に充満しないようにフタをずらしておきます。
焙煎してから3日経ったら、いよいよ自家焙煎したコーヒーを楽しむことができます。
焙煎後3日経った豆の状態は、表面に脂が浮いてツヤツヤしています。
私は「深煎り」が好みなのでこれくらいの濃さになるまで焙煎しますが、薄い茶色の「浅煎り」も好きです。
独特の酸味があり、コーヒーの違う一面を楽しむことができます。
自家焙煎したコーヒー豆は、是非とも「手挽きミル」を使って粉にしてみてください。
豆を挽く感触が分かるため、焙煎度や豆内部の水分量を知ることができるからです。
電動ミルは手軽なのが魅力ですが、挽いた際の感触が分かりません。
豆が砕ける際の感触は、手挽きミルだからこそ知ることができます。
次回、焙煎する際の参考にもなりますので、手挽きミルを一台持っておくことをおすすめします。
私は「深煎り」が好みなので、粉の粒度は「中細挽き」または「細挽き」にします。
細かく挽くことで、豆の旨味を丸ごと味わえるように感じるからです。
深煎りのコーヒーは、何といっても口当たりと後味が独特でクセになります。
自家焙煎した豆をミルで挽き、ペーパードリップで淹れると、粉の表面が大きく膨らみます。
これは、豆に含まれるガスが発生するからなのですが、焙煎して間がないことを示す現象です。
スーパーなどで「粉」で売られているものと比較してみるとよくわかります。
市販の粉にお湯を注いでみると、膨らむどころか沈んでいくように見えます。
鮮度も味わいも抜けてしまい、コーヒーの旨味を感じることはできません。
本当のコーヒーの美味しさを知るためには、やはり「自家焙煎」が一番だと思います。
人数分のコーヒーが抽出できたら、お気に入りのカップに注いで楽しんでください。
まずは「香り」を楽しみ、口当たり、そして、口から鼻に抜ける後味を堪能してみると、コーヒーの虜になります。
今回は、島根県松江市にある布志名焼「雲善窯(うんぜんがま)」のコーヒーカップを使いました。
雲善窯は松江藩御用窯であり、260年以上の歴史ある窯元です。
今回は、「ブラジルサントスNo.2」という、もっともメジャーでお手頃な価格の豆を使いました。
酸味と苦味のバランスがよく、ブランドには欠かせない銘柄だそうです。
コーヒーの生豆は、産地によって形や味もさまざまですが、まずは同じ生豆で練習することをおすすめします。
豆の種類によって性格が異なるため、同じ生豆を使って味をコントロールできた方が上達が早いからです。
深煎りにしたり、浅煎りにしてみたり、焙煎度を変えるだけで生豆の新しい一面を知ることができます。
是非、フライパンを使った自家焙煎を楽しんでください。
そして、慣れてきたら少し高い豆にもチャレンジしてみてください。